コラム「学思堂」

『中国茶を通して心身を養う』

 お茶は、既に私の一つの生活習慣になりました。一人の暇な時間や友人と集まった時、一杯のお茶で、お茶の味を楽しむことは、生活の楽しみでもあります。1994年に初めて東京へ研修に来た際、日本の茶道に心を奪われました。大学院の修士課程に在学中に中国の茶文化に対して更に深い興味を持ち、《中国茶文化の縁起とその東漸》をテーマに修士論文を書きました。その後上海師範大学ではほぼ毎年留学生たちに中国の茶文化について紹介しています。2005年韓国培花女子大学の客員教授を勤めた際は、中国大使館の文化参事官の招待に応じて、韓国ソウルの中国文化センターで市民のために講座を開き、ソウルのお茶愛好家に歓迎されました。2017年3月、私は福山大学孔子学院に着任してからも、積極的に講座を開き、福山市民と学生の皆さんに中国茶の世界の紹介に努めています。お茶との縁があるといっていいでしょう。

 「茶は、南方の嘉木なり」それは自然が中国を通じて人類に与えた贈り物といえます。ある茶人はお茶の一生をまとめてこう言いました。「お茶は山の中で育って、鍋の中で死んで、缶の中に埋めて、杯の中に生きている。」と。お茶を入れて味わうことは健康で優雅な境地になります。有名な茶学者の趙英立は『お茶を飲む知恵』と言う本の中で、お茶と養生の境界を説明しています。彼はお茶の起源、茶葉の成分などの知識を述べて、私達に基本的なお茶を入れる技術を身につけて、茶芸の実演を鑑賞することを学び、それぞれ違うお茶の飲み方の七種類の境界を知ることを説きました。古来、上は帝王将軍宰相から、下から文人雅士に至るまで、茶との縁がありました。例えば唐の詩人の白居易は『山泉煎茶有懐』などの60首余りの茶事、茶趣を語る茶に関する詩を残しました。才気にあふれた帝王北宋の徽宗は書、絵、詞、文、茶はすべて精通し、『大観茶論』という本も書きました。南宋の女性詩人李清照はいつも食後に夫の趙明誠と『帰来堂』でお茶を点てました。清朝の乾隆皇帝も茶好きで、西湖竜井茶、碧螺春は乾隆皇帝によって天下にその名を知られることとなりました。

 「朝の一杯のお茶は、薬売りを餓死させる」という諺があります。つまり、人々は毎日起きてお茶を一杯飲むと、大変体に良いので、薬を売る人は商売がなくなってしまう、という意味です。お茶の覚醒、明目去痰、清熱解毒などの効果については、多くの医薬書や茶書で言及されています。お茶の養生原理は茶葉の中に人体に有益な成分、例えば“茶ポリフェノール”が豊富に含まれており、カフェインと共に作用し、人体内のコレステロールの上昇を防止でき、それによる血脂の上昇と血栓の形成を予防することができます。お茶を飲むことで、しわや黒斑、肌のくすみなども減らすことができ、美しさを求める女性たちにとっては、酸化の脅威を軽減し、老化を遅らせることができ、美しさを維持することができます。

 お茶は温和で優雅なもので、お茶を飲むことで病気、健康を取り除くことができ、また、情緒を養うこともできます。私は『お茶を飲む知恵』を読みながら、このようなことを思いつきました。街中にある茶館の“クローン”(そっくりのコピー)を自宅のリビングにこしらえて、喧騒から隔離され、ストレスを発散する『居家茶房』を開くことはできないか、と。そこでは、お茶は苦しみと心配をさらりと流すことができて、喜びと甘さを中和することができます。『居家茶房』を出る時には、お身体中の茶の香りと元気に溢れ、また生き生きと働き、楽しく生活し、潤いのある気持ちを以って自分を表現することができます。

 お茶と縁を結んで、お茶の風情や楽しみに触れて、日常の生活の中で素敵な気持ちを味わうことを学びませんか。
                                        副学院長 石慧敏

 

 喝茶,已成为我的一个生活习惯。一人闲暇或与朋友小聚时,清茗一杯,既有品茶之趣,也有生活之乐。记得1994年第一次到东京进修学习时,也常陶醉于日本的茶道。硕士研究生在读期间对中国茶文化更是产生了浓厚的兴趣,并以“中国茶文化的缘起及其东渐”为题撰写了硕士论文。后来在上海师范大学几乎每年都会给留学生介绍中国饮茶文化。2005年在韩国培花女子大学担任客座教授时,也曾应中国大使馆文化参赞之邀,在韩国首尔的中国文化中心为市民举办了一场讲座,受到首尔爱茶人士的欢迎。2017年3月我来到福山大学孔子学院工作以后,也积极举办讲座,引领福山市民和学生走进了中国茶的世界。可以说我与茶已经结下了不解之缘。

 茶者,南方之嘉木也,它是大自然通过中国赐给人类的礼物。有位茶人总结茶的一生说:茶长在山里,死在锅里,埋在罐里,活在杯里。泡茶品茶是一种健康而优雅的境界。著名茶学者赵英立在《喝茶的智慧》中,向我们展示的是茶与养生的境界。他讲述茶的起源、茶叶的成分等知识,教我们掌握基本的泡茶技艺,学会鉴赏茶艺表演,领略不同饮茶的七种境界。古往今来,上至帝王将相,下至文人雅士都曾与茶有着不解之缘。如唐朝诗人白居易留下《山泉煎茶有怀》等60多首谈论茶事、茶趣的茶诗;才气帝王北宋徽宗书、画、词、文、茶无一不精,著有《大观茶论》 ;南宋女词人李清照常在饭后与丈夫赵明诚在“归来堂”对坐烹茶。而清朝的乾隆皇帝也是一个爱茶之人,西湖龙井茶、碧螺春都因乾隆皇帝而名扬天下。

 谚语说:“清晨一杯茶,饿死卖药家。”也就是说,人们每天起来喝一杯茶,对身体很好,买药的就没有生意做了。关于茶的提神醒脑、明目去痰、清热解毒等功效,不少医药书、茶书中都有所提及。茶的养生原理在于茶叶中富含对人体有益的成分,比如茶叶中的“茶多酚”,与咖啡碱协同作用,可以防止人体内胆固醇的升高,从而防治血脂升高和血栓形成。饮茶还有助于减少皱纹、黑斑、肤色暗沉等,让爱美的女性能够抵抗氧化的威胁,延缓衰老,保持一种美的状态。

 茶是温文尔雅之物,饮茶可以祛病、健身,还可以怡情养性。我一边读着《喝茶的智慧》,一边脑中突然闪过这样的想法:不妨把外面的茶坊“克隆”到自家客厅里,开一个隔离喧嚣、释放压力的“居家茶坊”。在这里,茶水可以冲淡苦和忧,可以中和喜和甜。当走出“居家茶坊”时,带着一身的茶香和饱满的元气,又可以有声有色地去工作、有滋有味地去生活、有情有义地去扮演各自的角色。

 让我们与茶结缘,领悟喝茶的情趣和乐趣,学会在寻常生活中品味一份好心情吧!
                                         副院长 石慧敏